アダコテック技術ブログ

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ワーキングアグリーメントを合宿で作成した話

こんにちは!プロダクト開発部でエンジニアリングマネージャーをしている大曽根です。好きなギタリストはマイケル・ランドウです。

先日、プロダクト開発部でリチーミングの一環としてチーム合宿を実施しました。合宿の概要は下記のエントリを参考にしてください。

techblog.adacotech.co.jp

ざっくり要約

  • 育ってきた環境が違う人が一緒に働く際にワーキングアグリーメントがあるといらないことで悩む必要がなくなっていいよ
  • ワーキングアグリーメントは作るプロセスもみんなでできるといいよ
  • アグリーメントを作るプロセスでチームメンバー同士の人となりもわかるよ

はじめに

ワーキングアグリーメントとは、チームメンバーが共に働く上で守るべきルールや約束事を定義したものです。HUNTER×HUNTERで例えると幻影旅団の「団員同士のマジ切れご法度、もめたときはコインで」などがワ―キングアグリーメントに当たります。

ワーキングアグリーメントはコミュニケーションの方法など、チームの効率性を追求しつつ互いに心地よく開発するための環境のガイドラインとなります。

なぜワーキングアグリーメントが必要か?

私たちは基本的には主観的にものごとを考えるため、相手に対する期待についても相手が考えていることとは異なることが多くあります。

それがすれ違いを生み不必要な失望を招きます。この失望が積み重なることでチームメンバー間の対立が深まり、最悪の場合チームが崩壊することになります。例えば、

  • 遅刻を許せない人と遅刻しても問題ないと考えている人が一緒に作業していたら?
  • 毎回自分の名前を打ち間違える人と一緒に仕事をしていたら?

など言いづらいことで毎回フラストレーションを抱え、業務に支障が出る可能性があります。

ワーキングアグリーメントを作成することで暗黙の期待ではなく、約束事として明示することで、心理的安全性を担保する手助けとなるでしょう。また、新卒・中途採用などの場合にも暗黙的なルールをキャッチアップするための時間を軽減することができると考えられます。

加えて、合宿という場でチームで作り上げるプロセスを経ることで相互理解を深め、チームビルディングの一助となる効果も期待しています。

HUNTER×HUNTERで例えるとゴンの「その人を知りたければ、その人が何に対して怒りを感じるかを知れ」というセリフがワーキングアグリーメントを作成するプロセスに当たると思っています。

アグリーメント作成のステップ

  1. ワーキングアグリーメントの概念説明
  2. 2チームに分かれて項目だし(miro)
  3. グループ内で優先順位を決定
  4. 概念が重複した用語などをNotionにまとめてボタンでの投票含めて再度意見を募集
  5. ワーディングなどを調整
  6. 完成!

完成したワーキングアグリーメント

結果、下記のようなアグリーメントが作成されました。

朝会(デイリースクラム)

  • 困ったことは積極的に開示しよう
  • 議論が白熱した場合には別途時間をとりましょう

会議

  • 自分が参加する必要性のわからない会議は開催者に意図を確認した上でSkipしてOK
  • 提案に対しては意見を明確にしよう。本当にどちらでもいい場合には意思決定を委任する旨を明確に

Slackのお作法

  • チームの話などはPublicな場で共有しよう!Channelがない場合にはつくってみよう
  • Slackのメッセージやプルリクは休みの人に遠慮して@をつけないなどはしない(受け手側がコントロールしよう)
  • メンションがあった場合にはとりあえず見たかどうかのリアクションをしてみましょう

コミュニケーション全般

  • 意見に対して否定から入らないようにしましょう
  • 意志をもったトライの結果の失敗は責めない、とりあえずやっちゃったものは素直に共有しましょう。

開発

  • バグを憎んで人を憎まず。コードへの指摘があったとしてもコードに対しての発言でありあなたを非難するものではありません
  • コードレビューを依頼された場合にはできるだけ早く対応しましょう(レビューファースト)。レビューを依頼する側は事前にいつごろレビュー依頼するなどを伝えましょう
  • バグや挙動の不安があった場合には共有しよう。録画機能やスクショを活用しよう。勘違いだった場合も攻めてはいけません。勘違いで済んだらそれで幸せです

その他

  • 体調が悪いときは無理しちゃダメ🙅‍♂️

実施しての感想

作成のプロセスにおいて想像以上に「こういうことが苦手」というような意外な自己開示があったのが非常に興味深く感じました。私としてはSlackのリアクションで 🤔をつけられるとかなりネガティブに感じるのですが他の人にとってはニュートラルな印象らしく、育ってきた環境の違いを感じました。

おわりに

完成したアグリーメント時代も重要ですが運用をしていくのが重要です。明文化したもの以外にカルチャーとして形成されるものもありますし、外部の環境変化(チャットでのコミュニケーションが普及する、コロナ禍でリモートワークが一般化するなど)や新たなメンバーの加入や離脱などで変化していくものだと思っています。

チームが変化するたびに作成のプロセスによって相互に何を重要視するかの意識を合わせつつアグリーメントも変化していくのが正しい姿なのでしょう。

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